D-ecru polissage©製法

手仕事と環境にやさしい機械磨きを組み合わせた
独自の「D-ecru polissage© / ディエクリュポリサージュ 」製法

通常ステンレス製品は、めっきコーティングやバフ研磨で加工。また自動車部品のような小さな塊状のものは、バレルタンクに入れメディア(磨き石)でバリ取りをします。しかしこれらの製法では、徳永彌生が思い描く、透かし模様のステンレス製品を磨き出すことはできませんでした。

環境への影響を考慮しめっきコーティングはしない。バフ研磨では表面は磨けるが細かい透かし模様の内側までは磨けない。透かし模様の板状のものはバレルタンクで磨くと破損してしまう。この課題を解決するために2年がかりで生み出されたのが独自の「D-ecru polissage©︎ / ディエクリュポリサージュ」製法です。

D-ecrudesign / ディエクリュデザインの製造工程

ハンドライティングの透かし模様のデザイン画を基にデータを作成し、水門のデータと組み合わせる。データをもとにレーザー機でステンレス板からプレート状にデザインを切り出す。水門と同時に切り出すことで、端材を約25~30%軽減できる。

透かし模様のデザインで切り出されたプレート状のステンレスをサンダーで手磨きをし、表面を滑らかにする。

自社開発の回転式ドラムのバレル機2台を用い、独自の配合と分量のメディア(磨き石)で、細かい模様の間まで磨く。異なる回転数の荒砥ぎと仕上げ研ぎのバレル機2台を使い、24時間ずつ研磨。透かし模様のプレート状ステンレスを固定できる自社開発のガードに入れて、バレル機での破損を防ぐ。これによりめっきコーティングせずに、環境に優しい磨き石と手磨きで光沢を出す独自の「D-ecru polissage©︎ / ディエクリュポリサージュ」製法を確立。

バレル機から出したプレートの模様の間に挟まったメディアを手作業で取り除く。

七宝焼に用いる木槌と木台で叩き、透かし模様のプレートを手仕事で立体的に仕上げていく。この手仕事で、硬いステンレスに柔らかい表情が宿るアイテムがうみだされる。